工法紹介・施工実績

Method of Ⅽonstruction / Construction Results

エコリサイクル緑化法

 道路などの建設工事で発生する間伐材、伐根材、剪定枝などの植物発生材を現場外に持ち出さず、移動式の破砕機で細かく破砕します。また、県内の市町村から廃棄される有機質汚泥(※1)を発酵・乾燥させた栄養豊富な汚泥発酵肥料を混ぜ合わせ、法面用の緑化基盤材として活用する、地域資源循環型の工法です。

 建設現場から出る廃棄物を利用した工法なので、廃棄物の最終処分量が減少します。無駄なく、効率的に再利用します。

(※1)し尿汚泥や民間の食品工場から廃棄される汚泥など(産業廃棄物及び事業系一般廃棄物)

特徴

  1. 間伐材や伐根材などを現場外に持ち出すことなく、法⾯の緑化基盤材として有効利⽤できるので、廃棄物の軽減ができる(地域資源循環型の緑化⼯法)。
  2. 破砕した⽣チップをそのまま使⽤し、汚泥発酵肥料との混合により⽣育障害を激減できる法⾯緑化⼯法。
  3. 伐根材などの処分費や運搬コストの縮減が可能。
  4. 栄養豊富のため、岩盤法⾯やマサ⼟法⾯などの無⼟壌地法⾯に適している。また、中⻑期わたり緑化が安定する。
  5. 破砕費⽤を含め、市場単価の植⽣基材吹付⼯の単価が適⽤できる。
  6. 施⼯管理基準は植⽣基材吹付⼯の基準がそのまま適⽤できる。

破砕チップについて

写真:破砕チップ

 法⾯⼯事の緑化基盤材に建設⼯事で発⽣する伐根材等を破砕した⽣チップを使⽤します。

 分解されて出てくる窒素のほとんどと、さらに不⾜する分を⼟壌中に含まれる窒素までを菌体内に取り込んでしまうため、播種植物が窒素を吸収できなくなって窒素⽋乏症状(窒素飢餓)を起こすとされています。

 しかし、エコリサイクル緑化⼯法は汚泥発酵肥料を⼤量に混合するので家畜ふん堆肥などと同様に、養分濃度が⾼く、炭素率(C/N⽐)を低く抑えることができるので、窒素飢餓の危険性が少なくなります。

施工フロー

  • ①積込み・運搬・集積(破砕ヤードへ運搬集積)
  • ②ふるい落とし・小割(土石をふるい落とし、大きい株は小割にする)
  • ③一次破砕(木材破砕機で5~7cmに破砕)
  • ④二次破砕(一次破砕したチップを再破砕し2.5cm程度に破砕)

作業場の注意事項

  • チップ化に伴うプラントヤ−ドが必要。概ね100㎥に対し200㎡以上が必要。
  • 根株に⼟砂や⽯などが付着したまま⽊材破砕機へ投⼊すると、⽊材破砕機の故障の原因になるので極⼒取り除く。
  • 破砕したチップを積込みする際に⽯などが混⼊すると、計量ホッパーや吹付機の故障の原因になるので鉄板を敷いて養⽣する。
  • 破砕チップを⾬ざらしにしたり、含⽔⽐の⾼い低地や窪地に保管すると嫌気性菌が増殖し⽣育障害が発⽣する。
  • 破砕チップの含⽔⽐が⾼くなると、吹付機からの搬出できなくなる。

汚泥発酵肥料について

写真:汚泥発酵肥料

 汚泥発酵肥料とは県内の市町村から廃棄されるし尿汚泥や⺠間の⾷品⼯場から廃棄される汚泥(産業廃棄物及び事業系⼀般廃棄物)などの有機質汚泥を発酵・乾燥させた栄養豊富な肥料です。

 ⽣チップを使⽤した緑化⼯法では窒素飢餓(窒素⽋乏症)が⼀番の問題となるが、栄養豊富な汚泥発酵肥料を⼤量に混合することで、成育障害を軽減できます。(破砕チップ 7: 汚泥発酵肥料3 )

 ガスや発熱は吹付した厚さが3〜5cm程度では発⽣しない。⼀般に破砕したチップを2m以上積み上げるとガスや熱が発⽣し、嫌気性菌が増殖します。その他の阻害成分の影響は初期に多少は受けますが、汚泥発酵肥料の豊富な養分により旺盛な発芽・⽣育を⽰しています。

汚泥発酵肥料「みのりのパートナー」の成分分析結果

試験報告⽇: 令和元年5⽉8⽇

分析項⽬結果分析⽅法
含水率17.7%肥料分析法
水素イオン濃度(ph)7.6(24℃)PH肥料分析法
窒素全量4.38%肥料分析法
リン酸全量(P2O5)5.32%肥料分析法
加里全量(K2O)2.66%肥料分析法
銅全量190mg/kg肥料分析法
C/N比6.5%計算法

※備考

  • 上記結果は現物中の濃度です。
  • ・肥料成分法 昭和63年版
  • ・みのりのパートナーは岩手県再生資源利用認定製品です。
  • ・成分分析は任意で年2回以上行っています。

汚泥発酵肥料「みのりのパートナー」の成分分析結果(重金属)

試験報告⽇: 令和元年5⽉8⽇

分析項⽬含有を許される有害物質の最大量結果分析⽅法
カドミウム0.0005%0.000077%肥料分析法
0.01%0.0010%肥料分析法
クロム0.05%0.0028%肥料分析法
ヒ素0.005%0.00058%肥料分析法
水銀0.0002%0.000022%肥料分析法
ニッケル0.0029%0.0029%肥料分析法

※備考

  • 上記結果は乾燥試料中(乾燥中)濃度です。
  • ・肥料成分法 昭和63年版
  • ・みのりのパートナーは岩手県再生資源利用認定製品です。
  • ・成分分析は任意で年2回以上行っています。

吹付け作業⼯程

①トラッククレーン等で軽量ホッパーへ基盤材投入。②軽量した種子、肥料、他投入。攪拌。③エアー圧送により法面吹付け作業。 ①トラッククレーン等で軽量ホッパーへ基盤材投入。②軽量した種子、肥料、他投入。攪拌。③エアー圧送により法面吹付け作業。

エコリサイクル緑化法 材料1㎡あたり量(標準)

工種名称形状・寸法数量・単位
現場発⽣材(⽊材)破砕チップ(⼆次破砕)20mm前後1,250L
再⽣資源材汚泥発酵肥料
みのりのパートナー
チップ製造直後
半年〜1年以上経過
200L
400L
化成肥材⾼度化成肥料N:15 P:15 K:154.0kg
浸⾷防⽌材粘着剤ハイシード 100P0.4kg
種子種子4種混合⼀式

施工実績

遠野住田地区道路改良工事

施工直後 施工から1年4ヵ月経過
所管役所岩手河川国道事務所
工事場所岩手県東野氏〆田地内
施工面積3486.0㎡

日影地区道路改良工事

施工直後 施工から4年1月経過
所管役所岩手河川国道事務所
工事場所岩手県遠野市綾織町地内
施工面積10770.0㎡

来内地区道路改良工事

施工直後 施工から1年9ヵ月経過
所管役所岩手河川国道事務所
工事場所来内地区道路改良工事
施工面積3150.0㎡

施⼯実績⼀覧表

工事名発注者工事場所施工面積
⽉⼭地区道路改良工事南三陸国道事務所岩⼿県陸前⾼⽥市⾼⽥町地内15390㎡
⽇陰地区道路改良工事岩⼿河川国道事務所岩⼿県遠野市綾織町地内10770㎡
⽔上地区道路改良工事南三陸国道事務所岩⼿県陸前⾼⽥市⾼⽥町地内9800㎡
国道45号陸前⾼⽥道路改良工事南三陸国道事務所岩⼿県陸前⾼⽥市気仙町地内12900㎡
来内地区道路改良工事岩⼿河川国道事務所岩⼿県遠野市来内地内3150㎡
遠野住⽥地区道路改良工事岩⼿河川国道事務所岩⼿県遠野市〆⽥地内3486㎡